保険は必要ですか?

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みなさんこんにちは

北海道旭川市で、ちょうどよいお金のアドバイザーをしています“大野雅志”と申します

ファイナンシャルプランナーとキャリアコンサルタントとして、お金やキャリア(仕事)の悩みを解決して、WELL-BEINGな暮らしをするお手伝いをしています。

WELL-BEINGは心も体も、そして社会的にも良い状態と訳されています。新しい幸せの定義ともいわれています。ですが、ちょっとわかりにくいですよね。なので僕は“快適な“と解釈しています。

このブログでは快適な暮らしをするためのヒントを発信していきます。
ちなみに、快適は「ぐあいが良くて、非常に気持ちの良いこと」と辞書に書いてあります。

今回は「保険は必要ですか?」を考えます。

なぜこのテーマかというと、先日行った研修のアンケートに「保険は必要ですか?」というコメントが書いてあったからなんです。普段から「良い保険はありますか?」や「得する保険ありますか?」なんていう質問も結構されます。ですから、保険に興味を持っている人が多いのかなと感じております。

ただ、理解している人は驚くほど少ないです。きちんと理解して、自分にとって必要な保険に入らないと無駄な保険料を払うことになります。もし、無駄になっている保険料があるなら、きちんと改善して無駄になっている分を違うことに使えば暮らしの快適さがアップします。今日はその辺のヒントを書きます。

今回は僕の個人見解です。その辺を踏まえてお読みいただけると幸いです。

保険とは

先ず、みなさんに質問です。

保険は必要だと思いますか?

僕は保険は必要なものだと考えています。

ただ、全部の保険が必要だとは思っていませんし、人によっては保険が不要な方もいます。だから、ケースバイケースです。

また、「保険に入っているから安心」や「保険はお守り」ということをよく耳にしますが、実際には入っているから安心なんてことはありませんし、内容を理解していないと役に立たないともあります。けっして、お守りなんかじゃありません。その辺を解説していきます。

保険は大きく分けると

  • 公的保険 :強制加入 健康保険、年金保険、介護保険など
  • 民間保険 :任意加入 生命保険、損害保険など
    にわけられます。公的保険は強制加入であり民間保険は公的保険の不足分をカバーする立ち位置になります。
    公的保険は基本自分で選択する必要がないので今回は民間保険について解説します。

民間保険は以下の3分野に分類されます。

  • 第一分野(生命保険):定期保険、終身保険など
  • 第二分野(損害保険):自動車保険、火災保険など
  • 第三分野(それ以外):がん保険、医療保険など

補足すると第一分野は死と生存にかかわる保険、第二分野は主に財産にかかわるものと賠償に関わる保険、第三分野がそれ以外です。この辺は覚えなくても大丈夫です。

それでは、保険を簡単に説明します。

先ず、保険はみんなから保険料としてお金を集めます。そして、保険料を支払った誰かに”お金が必要となる不測の事態”が起きた時、その集めたお金の中から必要とする人に支払うという相互扶助が基本になっています。
相互扶助を簡単に説明すると“助け合いです“、ですから”保険=助け合い”となります。

それは、保険の成り立ちからもわかります。
生命保険は中世ヨーロッパのギルドやイギリスの香典前払い組合が起源だと言われています。ギルドは世界史や歴史で習ったのではないかと思います。これらは、みんなでお金を出し合って困った人を助ける仕組みです。このことから助け合いが保険の起源だということがわかります。

損害保険は少し成り立ちが違います。海上輸送の損失を荷主と船主で負担するという海上保険が起源になります。その後ロンドン大火災で火災保険の基礎が出来上がります。成り立ちは少し違いますが、根底にはお互いさまや助け合いがあります。

ここで考えてほしいのは、保険が助け合いであればそこに損や得はないということです。
助け合いなので保険の基本は掛け捨てになります。掛け捨てじゃないと成り立たないのです。

例えば自動車保険で、保険料が月1万円の保険に加入して20年後に死亡事故をおこして相手に1億円の保険金が支払われたとします。

この場合、自分が支払った保険料総額は240万円で相手に支払われた保険金が1億円になります。差額9,760万円は他の人の保険料で賄われることになります。

これが、掛け捨てでなかったら相手に保険金の1億円を支払うのは難しくなります。ちょっとわかりにくいからもう少し話を聴きたいという方は個別にご連絡ください。

損得で保険を考えると失敗しやすいです。

どのような保険が必要か

保険が必要かどうか、どのような保険が必要かは個人個人違います。たった一つの正解、この保険がいいというものは存在しません。では、自分に必要な保険をどのように考えればいいのか?
ここでは、その考え方について解説します。

考え方の基本は、「発生頻度がそれほど高くないが、発生したときに経済的ダメージが大きいものを保険で備える」というものです。生命保険も損害保険も基本は同じだと考えています。個人的な見解なので違う解釈をする保険屋さんやFPもいると思います。

一番イメージしやすいのは、先ほども例に出した自動車事故です。自動車事故を例にとって解説します。

自動車事故は頻繁に起きる事象ではありません。世の中では頻繁に発生していますが自分事にしたとき、発生頻度は低いはずです。僕が自動車事故を起こしたのは15年前です。それからは事故をしていません。もし、発生頻度の高い方がいらっしゃいましたら、自動車の運転をやめるという選択をした方がいいかもしれません。

特に相手を死亡させる事故はほぼ起こりません。ですが、万が一起こしてしまったら相手への賠償額はかなり高額になります。先ほどの例のように億を超える可能性もあります。そうなったら間違いなく支払えないですよね。だから、対人賠償を無制限にして自動車保険にはいるのです。

アクセルとブレーキを間違ってお店に突っ込むかもしれません、修繕費や休業補償などで相手に支払う金額は1千万円を超えるかもしれません。これも支払いは厳しいんじゃないですかね。だから、対物賠償も無制限にします。

なぜ、無制限かというと相手に支払う金額(賠償額)がいくらになるかわからないからです。

例えば、対物賠償を1000万円とかで契約して事故を起こした時に相手に支払う金額が2000万円だったら、保険で1000万円が支払われ、残りの1000万円を自己負担することになります。これでは保険を契約する意味がありませんよね。十数年前は無制限以外の契約もちらほら見る機会がありましたが、今は無制限以外で契約している人皆無なんじゃないかと思います。

車両保険についても少し解説します。
車両保険を請求するケースは対人対物よりは頻度が高くなりますが、対人対物より損害額は確実に小さいです。この場合はどの様に考えればいいか。

新車や中古車をローンで購入したとき、リース契約を結んだときは車両保険をセットした方がいいとお伝えしています。

例えば、購入直後に廃車になるような事故を起こしたとき、車がなくなるのにローンやリースの支払いは残ります。再度ローンで購入したり、リース契約を結ぶと負担がかなり大きくなります。そもそも、ローンが組めなかったり、リースできないケースも出てきます。この時に車両保険がセットされていると保険金で再度車を取得することができます。

それ以外の場合はケースバイケースになりますが、修理が必要になったときに修理代を捻出できないのであれば車両保険をセットした方がいいでしょう。ただし、古い車は車両保険の限度額が低くなるので修理代を保険でカバーできないこともあるので注意が必要です。

ここまでをまとめると「発生頻度がそれほど高くないが、発生したときに経済的ダメージが大きいものを保険で備える」となります。

リスク分析

では、発生頻度がそれほど高くないが、発生したときに経済的ダメージが大きいものをどのように分類すればよいかヒントをお伝えします。

図1をご覧ください。これは、リスクマップといってリスクの洗い出しをする時に使うものです。ご自身で自分に起こるべきリスクを想像してこの図に落とし込んでみてください。損害額はご自身の感覚で考えてみてください。

                                            図1

分類例は以下のようになります。

①・風邪などによる通院・簡単な家の修繕・家財の破損
②・日帰り入院、日帰り手術・ケガによる通院・家電の寿命
③・大黒柱の死亡・火災による自宅の消失・死亡交通事故(自転車含む)
④・毎年水害被害にあう・大きな地震が頻繁に起きる

そして、それぞれの対応は以下のようになります

①予防や軽減し預貯金などで対応
②預貯金などで対応
③保険や借入
④回避

保険で対応するのは③になります。それ以外を保険で対応してもいいですが、保険料負担が増えます。そのため振り分けをして先ずは③を保険で対応する。③が多い場合は優先順位をつけて保険対応しましょう。優先順位の低いものは予防などで対応しましょう。

①は予防や対策することで軽減したり0にすることができます。軽減できれば後は貯蓄などで対応します。

預貯金を多く保有できれば②で対応できるものが増えます。

④は頻繁に水害が起きているような場所に住んでいる場合などです。引越を検討するような感じです。④はそのようなレベルなので、もし家を建てる予定がある方はハザードマップなどを確認してから建設地を決めることをおすすめします。建築してからでは回避するのが難しくなります。

リスク分析に正解はありません。家計の内容、自身の考え方や価値観などにより同じ状況でも分析結果が変わります。先ずは自分でリスク分析することをお勧めします。

まとめ

今回をまとめると以下のようになります。

  • 保険は助け合いであり損得はない
  • 保険の基本は掛け捨て
  • 保険はお守りではない
  • 安心のためには内容を理解する
  • 発生頻度が低く、発生した場合に経済的損失が大きいものを保険で対応する

なかなか文章でまとめるのは難しいです。それは、必要な保険が人それぞれ違うからです。ですから、保険ランキングのような雑誌の特集を鵜呑みにするのは危険です。
自分で考えてもいいですが、保険の内容は複雑なものもあるのでFPや保険代理店などの専門家に相談することをお勧めします。

その場合、先ずはご自身のリスクについて洗い出しをして、リスクマップで分類してみてください。そうすれば、「○○のリスクに対応できるもので、発生した場合必要金額は○○円」というような相談ができます。そうすればご自身に合った保険を選ぶことができるはずです。

保険は興味がある人が多そうなのでまた書きたいと思います。

それでは、したっけねー!!


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